ネタバレのみ映画感想

視聴した映画の感想を淡々と書きたいです。

エスター ファースト・キル

前作は子供のフリした大人やろ??違うの??と思って見てたらやっぱり大人だったのであまり楽しめなかったんですが、見る側に正体がバレている上での続編(前日譚)であることとレビューの評価も悪くないので見てみました。

 

まず全編にわたりエスターが大人にしか見えない!!

むしろおばさんに見え…

いやいやしかし演じてるのは二十半ばの(しかも年齢よりちょっと老け顔の)大人なんだから子供に見えないのは仕方ないんですがね。

 

病院(療養所?)のようなところにいるエスターは早速部屋から脱走しており、新人の職員みたいな女性が出会すも危害を加えられる前に回避するシーン。

そして新人の女性に病院長っぽい男性がエスターの危険性や病気を説明をする体でおさらい。

エスターってその場しのぎにしかならない嘘が多く後々の辻褄も合わせられないのであまり知能が高い感じはしないんですが、その病院内では操れる患者と職員がいてその人達を利用してあっさり外の世界へ脱走。

すぐに行方不明の子供情報を閲覧して自分が演じられそうな容姿の子の目星をつけます。

真っ暗な中いかにも子供っぽくブランコに乗って待ち、警官に保護されエスター(行方不明の子)を名乗り家族の元へ帰される事になりました。

失踪から4年が経っているのでかなり変化していることが迎えに来た母親に告げられます。

 

いくら4年経ってたってさ…

現実なら私は子供ですといくら言い張ろうと騙すのはまず不可能な老け方をしてるのでかなり不自然ですが「すっかりお姉さんね」で片付きますw

しかし様子がおかしいし(首の傷を見られそうになって本性を垣間見せたり都合が悪くなると退席したり)、ロシア訛であることや家にいた時の話なんかにうまく合わせられず、母親と兄は疑念を持っているようです。

父親はただただ喜び涙し、まったく疑いを持っていません。

ちなみに大きな家で裕福そうな四人家族です(本物のエスター含む)

簡単な紹介としては父は画家、母はわからない(私が見落としてるのかも)、兄は学生でフェンシングが強く、すっかり変わった妹を疑っているのかかなりドライです。

 

失踪してた間の事を家族や医者や刑事も聞き出したいのですが「まだ話したくない」と不安定さを装い誤魔化しています。

ですが性格を圧し殺しきれない上に嘘でしか対処できない人なので前作同様すぐ状況は悪くなり始めます。

医者のところへ行った時は受け付けの女性が移動するよう誘導し、自分のカルテを見たり母との会話を盗み聞いてたんですが順番待ちしていた男の子に現場を見られてしまいます。

おそらく医者と母親をこれ以上話させたくなかったのもあるのでしょう。

そこでエスターは自分の服を破り大きな声を出して医者と母親に駆けつけさせ「あの子がやった、ここから出たい」と言いその場を切り抜けます(医者には嘘とバレて後に親の耳に入りますが)

 

他にもエスターっぽいミスは続きます。

与えられた本物のエスターの部屋に置いていた持参した本のような物を母に見られそうになりカッとなる。(この本は結局母に見られ、中には療養所の印や写真、新聞記事のようなものや住所の記されている紙片などが挟まれていた)

危険がまだある可能性があるから話を聞きたい刑事の質問を遮るため飲み物を入れるフリをして退席して会話を盗み聞き、戻ったもののコップは空のままであることを刑事に指摘され攻撃的になる。

早くも父に恋心を抱きそれがわかるような仕草を母に目撃される等。

ですがミスの有無なんて無意味であった事が後にわかります。

 

あと、実はエスターは一度、金目の物をたくさん盗み家を出ようとしています。

しかしアトリエで絵を描いてる父を見てもう少しこの家にいる事に決めて戻ってしまったのです。

 

ある時両親のセックスを盗み見てギリィッッとなったエスターはドアに掛けてあった母のドレスをビリっと破って邪魔をし、両親はそのまま着替えなおして夜中まで家を留守にします。

残った兄は庭に友人を呼んで騒いでおり、友人の言ったお前の妹はリジー・ボーデン(有名な殺人者)みたいという言葉を聞き付けエスターもやって来ます。

兄が追い払おうとしているところに刑事の訪問があり、マリファナの匂いがするとか言われたけど親は留守だから伝えとくと言うとあっさり去る刑事。

するとエスターは浴室に行きシャワーを出し入浴しているように偽装しますが帰宅した母親にいないのがすぐバレます。

 

場面は刑事の家に移りお酒を飲むべくライムを切ってますが次に映った時使ったナイフは消えてます。

チャイルド・プレイみたいですねw

刑事は本物のエスターと偽エスターの指紋が合わないことで、では誰なんだ?と独り言を言ったら後ろから潜んでいたエスターに刺された…と思ったら更にその後ろから母親に撃たれます。

 

え?!話が読めないと思ったらすぐ説明がありました。

本物のエスターは息子(兄)が殺しておりあなたを偽物だと最初からわかっていたが夫(父)は娘の死を知らない。

娘のことは愛してたがうちは名家だから問題は起こせないので家族は自分が守るんだという事を言いエスターの正体も聞き出しました。(彼女はエスターが金目の物を盗み家を去ろうとしたことも知っていた)

療養所に送り返されたくないなら夫を傷付けないよう当面はちゃんとエスターのフリをして従えという交換条件です。

準備して来ていたのか刑事の遺体もその場から始末。

 

息子とは共犯なので情報を共有しあの子は実際は大人だから油断しないようにと注意され、彼は「父のこともあり母はまた娘がいなくなるのは避けたいと考えてるが自分は違う」と言いエスターを化け物と罵るシーンなどありつつ、演技できるよう母が指導しエスターも従っていたので少しの間はうまく回っていましたがそういう映画ではありませんw

殺人鬼がやってきた村が殺人村だったとか殺人鬼の家に来たのが殺人鬼だったとかサイコパスVSサイコパス、モンスターVSモンスターとかそういう展開です。

普通にガッカリしました。

そういう映画は嫌いじゃないんですがエスターは不気味路線のままで頑張って欲しかった。

というか続編でやる内容じゃないと思います。

 

エスターを夜眠らせるため食事に薬を入れたり、父の手にキスをするエスターを見て母が釘を刺さしたり、その仕返しとばかりに断れない状況にして母にネズミ入りのスムージーを飲ませたり小競り合いを経たあと、父は絵の関係で家を空けることになりみんなで駅のホームまで見送りに行きました。

隙をついてエスターは母と兄を背後から電車の入ってくるホームに突き落とそうとしますが通行人のおじさんが上手いこと止めて阻止。

殺そうとした事がバレてエスターは父に「一緒に連れていって!」としがみつきましたがそんな事を知らない父は今度ねとなだめます。

母がこっそり髪を引っ張ってエスターが飛び出せないようにしながら笑顔で夫を見送りました。

 

修羅場の開始です。

殺されそうになった2人はもう契約は終わりとし、エスターを送り返してやると言います。

エスターは逃げ出そうとしますがすかさず手を掴んだ母と揉み合い、バッグから奪った防犯スプレーを兄に噴射!

「ママ!」と騒ぐ息子をスルーしエスターを追いますが車のキーも盗んでいたらしく静止を振り切りそのまま運転して行ってしまいました。

すぐに何処かへ電話する母からドライブ中のエスターに場面が変わります。

 

エスターは運転しながら車にあった口紅を塗りタバコに火をつけ満足そうに一服。

そしてサングラスを装着。

エスターはこの時31だったかと思いますが実年齢でいけるでしょこれ。

なんで子供のフリするんだろう(子供にしか見えないという設定が本当に苦しいw)

後ろからパトカーが来て止まるよう指示されます。

カーチェイスするより話をして乗り切ろうと考えたらしく髪を無造作な感じにしようとしたり表情を作ったりして挑むも「エスターね?」と言われ終了。

母が電話したのは警察だったようです。

 

家に連れ戻され再び修羅場の開始。

母から逃げたエスターを兄が捕まえ階段から投げられてしまいます。

母が追いつき投げたことを兄が言い訳しようとしているところに父から着信があり(警察から連絡がいってしまったらしい)エスターは見つかったから帰ってこなくていいと説得しますがもう駅にいると言うのです。

諦めた母はじゃあ手が離せないからタクシーに乗ってねと真顔w

会話の最中倒れていたエスターが動いたので息子にトドメを刺すよう言いつけましたが時間がないので本当に一気に殺る必要があります。

息子はいちいちフェンシングの剣を取りに行っていてアホなのかな…

兄がいくら妹殺しのサイコパスでも手慣れた様子(タイトルのファーストキルとは一体w)のエスターが相手では当然返り討ちです。

遅れてやってきて生命活動を既にしていなそうな息子を見た母は怒り心頭。

家は燃えてるし死闘の最中覚醒したような表情になりますw

エスターはわりと冷静なのか死闘で入れ歯のような物が飛び出しつつもまた装着した上に隙をつき、窓から逃げようとしますがそうはいきません。

サイコパス母改め覚醒した母も逃しはしないと必死です。

なんか二人して立派な屋根の上の方に行っちゃいます。

そんなこんなで父が帰ってきたら派手な家事だし妻と娘は屋根からぶら下がってるしで腰を抜かすような光景が展開されていました。

どうやったのか素早く屋根の上に移動した父に各々が「ママに殺される!」「娘じゃないわ!」と叫びます。

とにかく助けないとという感じであまり話を聞いてはなさそうな父はもちろん両方を助けたいのですが、パパ助けて!と叫ぶ娘を無意識に選んでしまったのか妻の手を取るのは遅れてしまい妻は落下してしまいます。

妻の名を叫び悲しみながらも何とか娘を引き上げて抱き合うと、エスターがさも愛おしそうに父の髭面を撫でるのです。

あれ?とちょっと思ってるっほい父。

 

母と死闘中に飛び出しちゃった入れ歯みたいなのありますよね?

なんとあれがまた飛び出しちゃって父驚愕。

「お前は誰だ!?」と慄く父をサクッと突き落とし冷たい表情を浮かべているエスターから場面は前作へ繫るシーンへと飛びます。

そしてエンドロール。

 

面白くなかった…

エスターを不快に感じさせる作風なのは変わっていなくて良かったけどサイコパスVSサイコパスを続編でやる価値あるとはやはり思えない。

でも見て面白かったという人が多い印象なので私がおかしいだけであってやる価値あったんでしょうねw

個人的にはもし次があってももう見ないと誓います。

あと病院で操ってたオッサンとかエスターに性的欲求以外にも好意があるからあんななんですよねたぶん。

なので正体知ってる相手とでも恋愛できるのではと思うけどエスター自身が自分を幼い娘のように扱い愛してくれる男にしか魅力を感じないのかもしれませんね。