ネタバレのみ映画感想

視聴した映画の感想を淡々と書きたいです。

18歳のやっちまえリスト

冒頭で、一つの失敗で人生終わった的な語りがありどんな大層な物語なんだろうと期待しましたがハッピーな青春ストーリーです。



成績優秀で家はお金持ち、何不自由なく暮らしている高校生ブレット。
大学も狙っていたハーバード以外のところは複数受かっている状態。
足りないものはといえば片想いしている彼氏持ちの同級生(ケイラ)がいるけど向こうもブレットに好意を抱いており行動次第でどうにかなりそう。


順風満帆すぎる彼ですがデータを改竄してみんなの成績を上げようと学校に仲間と侵入するというイタズラ(この時点で既にイタズラじゃなくない!?)を決行。

そのうちの一人がガス系の配管に乗ったためパイプが外れるという事故が人生の変わる発端になる。

噴き出すガスをコンドームに注入し風船を量産させ持ちこたえていたが限界となり換気のため部屋の窓を割ってから外へ逃げ出した彼ら。

外には他に学生がたくさんいます。
どんなにヤバイ状況かという事をブレットが説明していると学校が大爆発。
件の部屋だけとかでなく建物の全窓全扉から炎が吹き出る規模の爆発です。
そしてとりあえず彼らは家に帰ったようですw


犯人はすぐにバレてブレットの元に警察がやってきますが仲間と企てたけどみんなは外で待っていたため事故は自分一人で起こしたと押し通し、結果として全ての大学合格がなかった事に。
逮捕されないのスゴイ…

半ばヤケクソで本当はやりたかった事で構成したやっちまえリストを作りそれをSNSにあげるととんでもなくバズって一躍有名人に。
感化されリストを実行する子達が世界で続出することになるのです。


意中の相手ケイラのリスト(昔、性的虐待をしようとしてきた養父だか母親の彼氏の愛車を破壊)にも付き合いそのまま楽しくデート!

そこで大学に行くには自分で稼がねばならず、高校卒業後は彼氏の父親を頼りにイタリアでモデルの仕事をして用立てるつもりだと彼女は打ち明けます。
ケイラを好きなブレットは目的のためにあいつと付き合うのは道徳的にどうなのかと非難しますが彼女の現実は甘くありません。
お金持ちの親がいて豪邸住まいの彼とは違い、ケイラは誰かが費用を負担してくれる見込みもない上に変態野郎の車を壊した事でもう家に帰ることもできないのです。

こうして彼女を怒らせたままの状態でデートが終わってしまいます…

その後視聴側には明確に伝えない友人の告白や(私の予想ではゲイだとカミングアウト。こんなに人がいるからLGBTいないとおかしいよねって取ってつけたのか別にブッ込まなくてもいいのではと正直思った)みんなで教科書なんかを燃やした動画がまたまたバズり更に有名になる等々イベントがありました。

その間もちょっと抜けてて教育熱心な両親が奔走しますがどうにもならず…
もうダメかという時に何とハーバードからうちへの進学のため論文を書くよう彼に伝言が届くのです。
やっちまえリスト発案者としてすっかりセレブになっている彼にゲイツザッカーバーグに通じるものを感じている様子。

このまま中卒(高校から卒業証明書を出す事を拒否された)で大学にも行けない後悔の人生を歩むのかハーバードに入るかの選択を迫られ後者を選び論文にとりかかる事にするのですが…


何を書けばいいのか訊ねると要は懺悔を書けとのこと。
色々思い悩みつついつも通りプールに浮かび呑気そうに見える彼にちゃんと書いてるのかと急かす両親。
書いてると適当に返事してましたが、仲が戻ることは無かったが無視されていたケイラと二人で会って話す事が出来たり友人達の卒業式に顔を出したら彼女がこの日にイタリアへ発つ(件の変態に訴えられてしまった事やあれからずっと友人宅を転々としていた)事を知ったり、友人の一人から顔馴染みのホームレスが事故前はブレットと同じ順風満帆人生だったと聞かされたり諸々イベントをこなしていよいよ着手。

これがまぁ個人的にはとても中二病な内容だった。
敬意を込めてと書きながらもクソ食らえみたいなね。
原題がF××ki it listなのでここぞという時にfuck使いたいんだろうけども。
お前生まれながらの勝ち組だからそんなん書けちゃうんだよと。
成績改竄しても学校爆発させても中卒になってもチャンス捨てても何が起こっても悠々と自由に生活させて走り回ってくれる金持ちの親がいるからなんだよなーって、18だし恥ずかしい事書いちゃうのわかるけどさーってw


で、このままラストへなだれ込みます。
「論文」をやっちまえした翌朝、目覚めると母が部屋にいてブレットを無言で見つめていましたが彼への謝罪を口にします。
「自分の人生とあなたの評価を重ねてしまった」と語っていると父も現れます。
二人とも論文を読み勉強漬けだった彼の鬱憤を理解し何か模索しようとしているのを受け入れたようです。

この親物わかり良すぎ!というのは置いておくとして、急に外が騒がしくなり見てみるとそこには以前、俺と組んで金持ちになろうと持ちかけていた謎の人(諸々のイベントの諸々部分のため省略した)が人手を使い庭で何かしていてアイスクリームのトラックも到着。
誰だあれとの問いに自分の広報だと答えるブレット。
謎の人は何か配信しようとしてる模様。

そこへハーバードの返事を持ってきた人が来てなんと入学できると言うのです。
もう何でもありや!w
なぜSNSにあがってるのかは不明だけど論文もシェアされまくり大変な事になっているとのこと。

ブレットはインタビューを受け代弁者などいらない、みんな自分で発言できると言い残し広報にした人に頼みがあると耳打ちします。
任せとけ!と答えると二人で車に乗り込みどこかへ行く様子。
これイタリア行く気だろと思ったら普通にイタリアに来ましたねw
彼はもちろんイタリアでも地味に有名人。


ケイラはイタリアに来たものの言葉もわからずモデルと言っても金持ちの所へ派遣されるコンパニオンみたいな仕事内容らしく、水着姿で小さなクルーザーみたいな船に同業の女性達と乗るよう指示されて正に金持ちの所へ向かうところ。

ケイラは渋っていたがブレットが到着するとその姿はなく、彼女と話していたモデル達を派遣しているボスみたいな女性だけがいました。
彼は躊躇なく海に飛び込みクルーザーを追いかけようとしますがすぐ失速。

そこへ実は乗らなかったケイラが岸に登場し無事に再開を果たした二人。


二人でブレットの宿へ向かいなら仲良くお喋り。
彼は結局ハーバードを断ったこと、そしたら教える側として招待を受けていることを話します。
本日二回目のもう何でもありや!

二人がもう完全にうまく行くやんという感じで宿に入って画面から消えた後、例の元勝ち組ホームレスのニュースが聞こえてきます。
彼は独自のアルゴリズムを用いクジで大金を手にし勝ち組に返り咲いたとのこと。


したい事を我慢して努力してきたのに一度の大失敗で将来を失いかけたけど人生を切り開いたよという映画でした。


爽快感ある!と思う人と出来すぎ人生か!と思う人で分かれそうな映画かな。
私は後者でした。